Friction River Software - CakePHP5入門【開発環境構築編①】Linuxインストール

Ａ子

私もWebアプリケーションを作ってみたい！

Ｂ美

また、唐突な発言ね（苦笑）

いつもの無茶ぶりかしら？

Ｃ菜

Ｂ美部長～
私もＡ子社長と同じでプログラムに興味があります～

できれば色々教えてほしいです～

Ｂ美

うーん、それじゃあ
PHP言語を使ってWebプログラミングをやってみましょうか

もちろんフレームワークやデータベースも使ってね

Ｂ美

さて、まずは開発環境を構築するよ
なにしろプログラムってのは試行錯誤だからね

「コードを打ち込んで実行して確認する」
これを繰り返していくだけで、まぁ何とかなるもんだよ

Ａ子

本当に？

そんなお気楽なものなの？

Ｂ美

まぁなんとかなるでしょ（適当）

で、環境構築なんだけど…
大きく分けて４つの方法があります

Ｃ菜

えっと～

Webアプリケーションなんですから、Webサーバがあれば良いんじゃないんですかぁ～？

Ｂ美

そのWebサーバをどういう環境で実行するかってことね

あと、データベースサーバやPHP言語も必要なんだけど…

Ａ子

もったいぶってないで早く言いなさいよ

４つの方法って？

Ｂ美

１．Windows上に「XAMPPザンプ」をインストールして、Webサーバやデータベースサーバを実行する
２．Windows上に「VMwareブイエムウェア」をインストールして仮想環境を作り、その上にLinuxリナックスをインストールする
３．余ってるパソコンにLinuxリナックスをインストールする
４．余ってるパソコンにLinuxリナックスをインストールしてから、その上に仮想環境を構築し、そこに別のLinuxリナックスをインストールする
（ただし、２～４のLinuxリナックス上においてWebサーバ、データベースサーバ等を運用するものとする）

…って感じかな

あ、Dockerドッカーコンテナを使うって方法もあるけど、ちょっとマニアックだから考えなくて良いわ

Ａ子

仮想環境って何？

Ｃ菜

ホストOSの上でゲストOSを動かすための仕組みです～

要するに、１台のパソコンの上には１つのOS（ホストOS）を入れますけど、そのOS上で別のOS（ゲストOS）をいくつも動かすことができるんですよ～

Ｂ美

Ｃ菜正解！

物理的には１台のパソコンであっても、ユーザ側から見れば複数台のパソコンがあるのと同じってわけね
それが「仮想化かそうか」よ

Ａ子

んで、Ｂ美のお勧すすめは？

Ｂ美

２～４についてはLinuxリナックスの知識が必要になるわ

それを考えると（最もお手軽なのは）１なんだけど、私の個人的なお勧すすめは３かな
もしもインターネット上に公開する場合、結局はLinuxリナックス環境で運用することになるからね
（あと「仮想化」はそれなりの知識が必要だし…）

Ｃ菜

そういえば会社のパソコンがリニューアルされたばかりなんで、前に使ってたやつが余ってますね～

それを使いますか～？

Ａ子

いや、それ会社の備品だから（苦笑）

Ｂ美

中古のノートパソコンを新たに購入しても良いわね

OS無しのものなら結構良いスペックのものが１万円程度で買えるわよ

Ａ子

うーん、プログラムの勉強は会社の業務じゃないからねー
私が個人的に２台ほど、OS無しノートパソコン（中古）を買うことにするわ

あ、私とＣ菜の分ね

Ｂ美

了解

手配しておくわ

Ｂ美

通販で買った中古のノートパソコンが届いたから、さっそくセットアップしていくわよ

CPUが「Core-i5」でメモリが「8GB」搭載されてるにもかかわらず、なんと１台あたり9,800円でした（拍手～）

Ａ子

安やすっ！

OS無しだとそんなに安いんだ…

Ｃ菜

ですです～

本当に大丈夫なんですかぁ～？

Ｂ美

通販サイトにもよるけど、基本的には『自己責任』だと思ったほうが良いわね

まぁ、購入後一週間程度は保証期間ってことで、不具合品については交換してくれるって店も多いみたいだけど…

Ａ子

んじゃすぐにOSをインストールしよう！

動作確認だけはやっとかないとね

Ｂ美

そうね

それじゃあなたたちにはこれを…

Ａ子

ん？USBメモリ？

これって何？

Ｂ美

Linuxリナックスの一つである「Debianデビアン」というOSのインストール用ファイルが入っているわ
（正確には「debian-12.8.0-amd64-netinst.iso」ね…注：2024年11月時点の最新版）

パソコンの電源スイッチをONにしたら、まずはBIOSバイオス（またはUEFIウエフィ）を開いて、ドライブの起動順をUSBポート（に挿入された外部メディア）からにしましょう
最初からそうなっているかもしれないけどね

Ｃ菜

できましたぁ～

さっきいただいたUSBメモリを挿さしこんでからパソコンを起動…っと～

Ａ子

私のほうもUSBメモリから起動したっぽいんだけど、ここからどうすれば良いの？

Ｂ美

LinuxのインストールがこのWebページの主題じゃないから、自分でググって（ネットで調べて）インストールを進めていくように！

Ａ子

手抜きね

Ｃ菜

手抜きですぅ～

Ｂ美

わ、分かったわよ
ちゃんとやります

まずは上記の画面が表示されたら、一番上の「Graphical install」が選択されていることを確認してからEnterキーを押します
そしたら下の画面になるはずよ

Ｂ美

この「Select a language」画面では「Japanese - 日本語」を選択してから「Continue」ボタンを押してね

Ｃ菜

ここは最初から「日本」になってるです～

Ａ子

次の画面も同じね

最初から「日本語」になってるじゃん

Ｂ美

ホスト名はデフォルトで「debian」になってるけど、別にこのままでも構わないわ
（変更したければ変えても良いけど…）

Ｂ美

ここは何も入れずに次へ進んで良いわよ
（インターネット上に公開するなら別だけど…）

Ｃ菜

rootルートって何ですか～？

Ｂ美

このコンピュータについての全権限を持つ「管理者」のことよ

推測しにくいパスワードを設定してね
（同じものを２ヶ所に入れます）

Ｂ美

ここからは一般ユーザの設定で、通常はこのユーザで操作することになるの

Linuxでは、rootルートによるログインや操作が推奨されてないからね

Ａ子

これがログインIDってことね

Ｃ菜

で、これがそのユーザのパスワードですね～

Ｂ美

これは別に一番上の「ディスク全体を使う」のままで構わないわ

なにかこだわりがあるなら別だけど…（笑）

Ｂ美

ここも同じで、一番上の「1パーティション」でOK

Ｂ美

一番下の「パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込み」が選択されているはずだから、そのまま「続ける」ボタンを押してね

Ｂ美

この画面では、ラジオボタンで「はい」が選択されてるのを確認してから次へ進むこと

Ｃ菜

ちょっと時間がかかってます～

Ｂ美

ここは「いいえ」のままで構わないわ

Ａ子

ここは最初から「日本」になってるわね

Ｂ美

ここは注意！

ミラーサーバの選択画面なんだけど、上から２番目の「ftp.jp.debian.org」を選択すること！

Ｂ美

我が社のLANはプロキシーサーバを使ってないから、ここは空欄で！

もちろん、プロキシーサーバを使っている場合はそれを入力すること

Ｃ菜

また時間がかかってますね～

Ｂ美

ミラーサーバの確認に時間がかかるみたいなのよね

まぁ、おとなしく待ってなさい

Ｂ美

ここは「はい」でも「いいえ」でも、どっちでも構わないわ

こだわりが無ければ「いいえ」で良いと思うけどね

Ｂ美

ここも注意が必要ね
デスクトップマネージャーは好きなものをインストールしてもらえば良いんだけど、私の説明は今後「MATEマテ」の画面で行うから、それには必ずチェックを入れておいてね

ほかのは好き好きなんだけど、興味があればいくつか入れて、それぞれ使い勝手を比較してみるのも良いかもね
（デスクトップマネージャーの切替方法の説明は省略するから、もしも複数入れる場合は自分で調べるように！）

Ａ子

え？「マテ」って言った？

これって「メイト」じゃないの？

Ｂ美

そう読みたくなるのはめっちゃ分かる！

でも「メイト」じゃなくて「マテ」なのよね（笑）
（「メイト」だと勘違いしてる人も多いけど…）

Ｃ菜

あ、「Webサーバ」と「SSHサーバ」にもチェックを入れるんですか～？

Ｂ美

どっちみち、あとでWebサーバをインストールしなきゃならないからね

SSHサーバのほうは一応「念のため」って意味合いが強いかな
あまり気にしなくても良いわよ

Ｂ美

ここは当然「はい」で

Ｂ美

デフォルトは「デバイスを手動で入力」になってるかもしれないけど、現在認識しているハードディスク（またはSSD）のほうを選択してね
（「/dev/sda」って感じの名前になってるから）

Ｃ菜

やっと終わりました～

Ａ子

長かったー

Ｂ美

再起動すると、このログイン画面になるんだけど…

・ユーザ名：root
・パスワード：インストール時に設定したrootのパスワード

でログインしてね

Ａ子

ん？
rootでのログインは推奨されないとか言ってなかったっけ？

Ｂ美

あと一つだけ設定しなきゃいけないことが残ってるのよ
一般ユーザでは変更できない箇所だからね

Ｂ美

上にあるメニューから
「システム」→「設定」→「インターネットとネットワーク」→「高度なネットワーク設定」
…と、たどってね

Ｂ美

「Wired connection 1」を選択すると…

注：LANケーブルによる有線接続の場合の表記（無線LANの場合は異なります）

Ｂ美

この設定画面が開くから、上にあるタブの中で「IPv4設定」をクリックしてね

Ｂ美

これはIPアドレスを固定するための設定よ

あ、うちのLANはネットワークアドレスが「192.168.1.0」で、サブネットマスクが「255.255.255.0」で、デフォルトゲートウェイとDNSサーバが「192.168.1.1」だからね
そうねぇ、Ａ子のほうを「192.168.1.205」、Ｃ菜のほうを「192.168.1.206」ってことにしましょうか

ここでは次の手順で設定してね
１．「自動（DHCP）」の個所を「手動」に変更
２．「追加」ボタンを押す
３．「アドレス」「ネットマスク」「ゲートウェイ」を入力（ネットマスクはCIDRサイダー表記）
４．「DNSサーバー」を入力
５．「保存」ボタンを押す

Ａ子

IPアドレスを固定するのは何で？

Ｂ美

まぁ、勉強用のサーバだから、別にIPアドレスを固定しなくても良いんだけどさ

Windowsパソコンからブラウザを使って、このLinuxサーバ上にあるWebページを見たりするときに便利ってだけよ
（もしかしたらSSHで接続することもあるかもしれないし…）

あ、上記のネットワーク用語なんかが意味不明って人は、無理にIPアドレス設定をいじらずに「自動（DHCP）」のままにしておくこと（苦笑）
（あと、このノートパソコンを自宅に持ち帰るって人は、「自動（DHCP）」のほうが良いかもね）

Ｂ美

さて、これで一通りの設定は終わったわね

とは言っても、まだ「Webサーバの設定」や「データベースサーバのインストールとその設定」、さらには「PHP言語のインストール」なんかも残ってるんだけどね

Ａ子

うへぇー、まだまだプログラムの実習には入れないってことかー

Ｃ菜

疲労困憊ですぅ～

Ｂ美

まぁまぁ、次回で開発環境の構築は終わる予定だから…（苦笑）